【Film Review】「教授のおかしな妄想殺人」/ウディ・アレンの織り成す一種のロマンティック・コメディ

Irrational Man

「教授のおかしな妄想殺人」 (原題:「Irrational Man」) (2015年・米)

監督:ウディ・アレン

出演:ホアキン・フェニックス/エマ・ストーン/パーカー・ポージー/ジェイミー・ブラックリー 他



ウディ・アレン節が炸裂した、独特なコメディ

2015年カンヌ国際映画祭 アウト・オブ・コンペティション部門 正式出品作品

人生が無意味だと感じている哲学の教授が、ある会話を耳にしたことから、とある''企て''を思いつく。
教え子であるジルから恋い焦がれられながら、彼が打ち出した人生の目的とは・・・。

全編通してウディ・アレン節が炸裂し、非日常的なことを現実的に描きだしている。
本作の面白い点は、女学生と大学教授という2人の主人公の語りで物語を進行させている点で、どこか文学的な印象を与えてくる。

Irrational Man

ある会話を聞いたことから、自殺願望を抱いていた教授が人生に目的を見いだし、それに邁進。
一方の女学生は、彼と接することで惹かれていく。

Irrational Man

その各々違う方向を向いているのもまた面白く、一連のロマンスが繰り広げられる一方で、徐々に彼の犯した完全犯罪へと焦点が絞られていく瞬間はハラハラドキドキの連続である。
ウディ・アレンの織りなす、ちょっと気の抜けたコメディは、あまり得意ではないが、本作はその雰囲気がとても世界観を現しており、どこか懐かしさすら感じる、モダンでレトロなコメディ映画である。

2人の個性派が意外と相性が良い

主人公である哲学の教鞭を振るう教授エイブ役には、ホアキン・フェニックス

Joaquin Phoenix

彼らしい独特な存在感を放っており、終始、やさぐれた雰囲気が本作の世界観を現しているようで堪らない。
自殺願望を持つキャラクターが、突如、開放的になり、人生を謳歌し、自身の完全犯罪に浸っている姿を素晴らしい演技で表現。
特に周りで彼の犯した殺人事件に関しての話題が繰り広げられる間の表情と誤魔化し感が圧倒的リアリズムと滑稽さを醸し出しており、見惚れてしまうほど。
彼の魅力が存分に現れているため、どうにも感情移入してしまい、終いには彼には幸せなラストを迎えてほしいと思うほどであった。

一方の女学生を演じるエマ・ストーンは、彼女らしい好演を魅せる。

Emma Stone

年上の男に惹かれ、恋い焦がれる姿は、まさにエマ・ストーンの真骨頂のような演技だし、言いようのない可愛らしさを放つ。
若々しく活発な表情を大いに魅せてくれた。

少しひねりの利いたコメディをご所望なら、オススメしたい作品。
ウディ・アレンの織りなす独特な世界観が存分に現れた、一種のロマンティック・コメディだ。

評価:★★★★★★★☆☆☆


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