[海外ドラマ批評]人類VSエイリアン。果たして、決着は!?「フォーリング スカイズ FINAL」

「フォーリング スカイズ」をこれから観ようと思っている方は・・・

前シーズンまでの批評は、こちら

http://sunsetblvdla.blog.fc2.com/blog-entry-496.html

ここからフォース・シーズンの内容を多少含みます





Falling Skies

今回は、「フォーリング スカイズ(Falling Skies)」(ファイナル・シーズン)の批評

スティーヴン・スピルバーグ(Steven Spielberg)製作総指揮
エイリアンたちとの死闘を繰り広げてきた、マサチューセッツ第2連隊の面々。
その中でもリーダー格のトム・メイソンは娘のアレクシスと共に前シーズンのラストで、宇宙船<ビーマー>に乗り、月へ。
地球ではトムの行方が分からないまま、新たな動きを見せようとしていた。
しかしトムは、見覚えのある場所で目覚め、死んだはずの元妻レベッカと顔を合わせる。
果たして彼女は本当にレベッカなのか?!そして、地球を巡る人類とエイリアンの決着はいかに

この「フォーリング スカイズ」というドラマは、言ってみれば、エイリアン版の「ウォーキング・デッド」のような作品で、エイリアンと対峙しながら、歩を進めていく
映像も素晴らしく、シーズン1ではエイリアンたちが主導権を握りながらも人類が少しずつ追い込んでいく様を描き、シーズン2では''再会''と''決別''というテーマの元、人類の結束力や仲間との別れを、シーズン3は人類と協力関係になることになるエイリアンとの信頼や友情を色濃く、そして前シーズンであるシーズン4はより戦争色を強くし、これから始まる最終決戦を予期させるような内容と、毎回異なるテーマを基に上手く順を追って描いてきているのが印象的だ
そして迎えた5年目の戦い・・・今シーズンでついにファイナルを迎えるというわけだ
序盤は相変わらずの戦時中の空気感を漂わせ、帰還したトム・メイソンのさらに増した闘争心の元、片っ端からエイリアンたちをなぎ倒していく・・・その中にスキッターなどのエイリアンを敵国の兵士のような描写で描いている部分があり、彼らの表情もまた印象的に映し出している

Falling Skies

敵は敵でも同じく命を持った生きものであるという事が鮮明に描かれている
中盤からに至っては、今度は、人間のエゴが色濃く描かれており、エイリアンとの戦いというよりも人間同士の醜い争いの様相を呈してくる
改めて、戦争というものは人間を変えてしまうという事を実感したし、一人一人のキャラクターが自分なりの信念を持っているところが、なおさら感慨深い
この辺りにスピルバーグが製作に携わっている要因が見てとれ、脚本にも「プライベート・ライアン」のロバート・ロダットが参加していることから、リアルな人物描写や戦火の雰囲気を醸し出す、ドラマ性の高い作品に仕上げられたのだろう

Falling Skies

これほどまでに''戦争''というリアルな状況下を表現できたSF作品がかつてあっただろうか・・・それほどまでにサイエンス・フィクションの枠を超えた、リアルな戦争を肌で体感できる作品だ
しかし、このファイナル・シーズン、ましてや中盤からこのような人間のエゴを描き始めてしまったが為に、少々尺が足りなくなってしまったような印象も受ける
本作の最大のテーマである''エイリアンとの対決''という部分に注視できていない分、ラストはなかなか適当に済ませてしまった感が強い
まさに''デウス・エクス・マキナ''と言える展開で、ならば最初からその手を使えば良かったじゃないかとツッコミを入れたくなる始末
ラスト2話まで細かく描けなかった為に、急ぎ足にしてしまったのだろう
もうちょっと上手くバランスを取って描いてほしかったとは思うが、それでも高く評価すべき作品と言えるだろう

Falling Skies

立場は逆転したものの、原点回帰と言えるシーズンであり、脱線しかけていた物語をきっちり安定させ、納得のいくラストにまとめたとは思う
ぜひとも、第2連隊の最後の勇姿を目に焼き付けてほしい

主人公のトム・メイソンを演じるのは、ノア・ワイリー(Noah Wyle)

Noah Wyle

「ER 緊急救命室」でも正義感の強い医師の役だったが、本作においてもその魅力を十分受け継いでいる
リンカーンを彷彿とさせる佇まいで、息子たちの成長に苦悩しながらも、リーダー的立場で頼れる存在
信念を身に纏った表情を魅せ、見事なまでのハマり役
特に今シーズンは、あるシーンで涙を見せるのだが、そこの演技には感銘を受けるレベルで、思わず感情移入してしまう
またいつにも増して、確固たる表情も見せており、メイソンっぽくない印象を受けるのも良い方向に作用している
5年間、見事にトム・メイソンを体現し、彼にとっての代表的な役柄となったことだろう

そんなトム・メイソンの妻アンを演じるのは、ムーン・ブラッドグッド(Moon Bloodgood)

Moon Bloodgood

最初の頃は、率先して戦いに参加するようなキャラクターではなかったのだが、前シーズンぐらいから強い女性像を築き上げるようになり、今シーズンではメイソンに次いで、頼れる存在
医師としても戦士としても、また母としても存在感を発揮し、よく頑張ったと言える
元々戦士のような強い役を得意とする女優だが、このドラマへの出演で、より一層幅の広い役をこなせるようになったのではないか
特に義理の息子ではあるが、ベンやマットを見守る表情や実の娘アレクシスとの関係性などが強く印象に残った

ハルとベンを演じる、ドリュー・ロイ(Drew Roy)とコナー・ジェサップ(Connor Jessup)は、一人前の俳優としてかなり成長を遂げたと思う

Drew Roy Conor Jessup

ドリューに関しては、「シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ」に出演していた時から注目していたが、容姿もカッコ良く、アクションもこなせる俳優へと成長し、今後の活躍が楽しみだ
ベンを演じるコナーに至っては、キャストの中で最も成長した俳優で、シーズン1の頃は観れたもんじゃないほどの演技だったが、ここ数シーズンは表情も豊かになり、真に迫った演技を魅せることも多く、一気に開眼した印象だ
今シーズンも緩急をつけた見事な演技を魅せ、いろんな意味で物語をかき回してくれた
またオフの時は日本にホームステイをしに来るほどの大の親日家であり、日本の文化や漫画に詳しいことでも知られている
そういった部分でも、特に感情移入を誘う俳優であり、才能豊かな部分も垣間見せていることから、これからも注目していきたい

そして、今シーズン最も目を惹いたのは、ジョン・ポープ役のコリン・カニンガム(Colin Cunningham)

Colin Cunningham

元々存在感のある目の離せないキャラクターだったが、ついに彼がキレる
ご覧の通り頭もスキンヘッドになり、ある出来事をきっかけに狂気に満ちた表情を魅せるようになる
エキセントリックな演技で、魅力的な悪役像を作り上げてきたコリンの演技も素晴らしく、海外ドラマ史に残る名演といっても過言ではない
改めて、彼が素晴らしい俳優だと実感させ、その演技には脱帽だ

マギー役のサラ・カーター(Sarah Carter)、ダン・ウィーヴァー大佐役のウィル・パットン(Will Patton)、マット・メイソン役のマキシム・ナイト(Maxim Knight)も良い表情を魅せ、役柄として時を重ねており、キャストは申し分ない

ファイナル・シーズンなので、総評のような形になったが、本当に面白い海外ドラマだった
毎話、気になるところで幕を閉じるため、気兼ねなく次から次へと観ていけるし、新しいSF体験をさせてもらった
本作はこれにて終了だが、ノア・ワイリーを初めとしたキャストには親近感も沸いてしまった為、これからの活躍を楽しみにしたいと思う

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