[特集映画批評]今からでもまだ間に合う!!「ボーン」特集その④「ボーン・レガシー」

The Bourne Legacy

今回は、「ボーン・レガシー(The Bourne Legacy)」の批評

トニー・ギルロイ(Tony Gilroy)監督作品
''アウトカム''計画の参加者アーロン・クロスは、雪山で一人訓練を積む毎日を過ごしていた。
そんな中、服用しなければならない薬を切らしてしまった彼は、連絡係と遭遇するが、計画を隠匿しようとする政府によって命を狙われるのだった・・・

このスピンオフは、元々製作される予定になく、ジェイソン・ボーンを主人公にした4作目の製作が進行中だった・・・
しかし、監督のポール・グリーングラスの降板に伴い、主演のマット・デイモンまでもが難色を示しただけに、4作目は一時立ち消え
代わりにこのスピンオフが製作されることになった
本作において、最も重要な点と言えば、やはりこれまでシリーズを通して脚本を執筆してきたトニー・ギルロイが監督に起用されたという点
シリーズをヒットに導いてきた一人なので、かなり力が入ったことだろう
そのことが悪い方向に起因してしまい、ありとあらゆる事柄を交錯しすぎた内容になってしまっている
前作「ボーン・アルティメイタム」とほぼ同じ時間軸で展開されるストーリーの為、前作の映像も交えながら描かなければならず、行ったり来たりで、何が何だか分からなくなっている・・・
それにストーリーライン自体も気を抜いてしまうとついて行けなくなるほどに面倒なものであり、これまで築いてきたドラマとアクションの完璧なるバランスを決壊させることになってしまった

The Bourne Legacy

これは恐らくこれまでに「フィクサー」などの社会派作品を監督してきたギルロイの色が色濃く表れすぎているのだと思う
ただ、ジェレミー・レナー演じるアーロンの背中から追っていくカメラワークやアクションなどの演出には説得力があり、しっかりと受け継がれている部分もある

The Bourne Legacy

全体的にトニー・ギルロイの独り善がりな印象を大きく受け、「ボーン」シリーズのファンを落胆させるような映画だったと言われても仕方ない作品という事だ

主人公アーロン・クロス役には、ジェレミー・レナー(Jeremy Renner)

Jeremy Renner

「ハート・ロッカー」でブレイクして以来、この時期はありとあらゆる作品にジェレミーを起用する傾向があった
その中の一つが本作で、役柄的なものもあるかもしれないが、少し軽すぎる印象を受ける
マット・デイモンが演じたジェイソン・ボーンのような寡黙な印象はほとんどなく、緊迫した場面でもそこまでの説得力がないと感じてしまう
ただアクションは上手いし、''ボーン''に匹敵する存在感だったのは評価したい

一方でヒロインを演じるレイチェル・ワイズ(Rachel Weisz)の演技は光ったと思う

Rachel Weisz

彼女は緊張感を伝える演技を得意としており、窮地に追い込まれた時の表情はやはり素晴らしい
シリアスなドラマ系作品への出演が顕著な彼女が、これほどまでのアクションを魅せているのも、なかなかレアなケースだし、様になっていることは確かだ

これまで''ボーン''に次ぐ存在感を発揮していたキャラクターと言えば、''ボーン''を追う側のいわゆる悪役的立場の人間たち
今回その立場にいるのは、エドワード・ノートン(Edward Norton)

Edward Norton

実力派俳優として、好きな俳優の一人だが、少々この役を演じるには行動や言葉において''サイズ''が足りない印象を受けた
''サイズ''とは、役を演じるにおいて、その俳優自身が持つ知識や経験、それに基ずく実力のことを指すのだが、どうにも若すぎる
要するに貫禄という点において物足りなさを感じたということ
オスカー・アイザック(Oscar Isaac)やコーリー・ストール(Corey Stoll)など、2012年公開当時にはそこまで有名ではなかった俳優たちが多く出ていたのは、得した気分を味わせてくれた

Oscar Isaac

「プリズン・ブレイク」のポープ所長ことステイシー・キーチ(Stacy Keach)も存在感を発揮していた

良作ではないし、重要度は低い作品だが、最新作「ジェイソン・ボーン」を観に行くためには、やっぱり観ておいた方が良い
ジェイソン・ボーンの話題も終始出てくるし、作品を理解するためにはといったところ
しかし、1本の映画としては、あまりおススメできないのは否めない・・・

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