[特集映画批評]今からでもまだ間に合う!!「ボーン」特集その②「ボーン・スプレマシー」

The Bourne Supremacy

今回は、「ボーン・スプレマシー(The Bourne Spremacy)」の批評

ポール・グリーングラス(Paul Greengrass)監督作品
''トレッドストーン''計画からの脱出に成功したジェイソン・ボーンは、記憶が戻らず自分が何者かわからない日々を送りながらも、愛するマリーとインドで平穏な暮らしをしていた。
ところが、謎の暗殺者に命を狙われ、マリーが死んでしまう。
追うなと警告したにもかかわらず、追ってきた''トレッドストーン''を倒しに向かうジェイソンの前に恐るべき陰謀が立ちはだかる・・・

前作「ボーン・アイデンティティー」は、リアリティ且つドラマ性に富んだ内容で、好評を博し、一気にスター映画へとのし上がった作品
そういった革新的な作品の続編というのは、大抵失敗に終わることが多いのだが、今回の「ボーン・スプレマシー」という作品にそのような心配は無用だ
ちなみに''スプレマシー''とは、主権という意味があり、ここからはボーンが主導権を握るという意味が込められている
前作よりも緊張感とスピード感のある展開を魅せており、書類の確認や登場人物たちが調べ物をしている場面でさえも、スラスラと進んで行き、全く飽きさせないし、中だるみする場面が一切ない
また、政府の陰謀説や秘密論を炙り出すかのごとく展開されるストーリーは、より説得力があり、ドラマ性にも富んでいる

The Bourne Spremacy

前作の作品評で今観るとアクションが主張している印象も受けると書いたが、この続編にはそのような点が全くないのも評価したい
まさにアクション・スリラーとでも言おうか、スリリングで先が気になる展開を魅せる
このような重厚且つドラマ性に富んだアクション作品に仕上がったのは、やはり監督であるポール・グリーングラスの手腕のおかげだろう

Paul Greengrass

彼はこの後続編である「ボーン・アルティメイタム」やマット・デイモン主演の「グリーン・ゾーン」などを手掛けることになるのだが、本作が公開された当時はまだまだイギリス国内でTV映画の監督を務めるなどしていた新鋭監督だった
その彼が織りなす絶妙なカメラワークとスピード感のある映像表現は見事と言う他ないし、「ボーン」シリーズという世界観を広げてくれた
後に彼が監督でないと出演しないと言ったマット・デイモンの気持ちがよくわかる
それほどまでにこの「ボーン」シリーズにピッタリで、彼だからこそ、ここまで高い評価を得られたと言えるだろう

主人公ジェイソン・ボーン役は前作から続投のマット・デイモン(Matt Damon)

Matt Damon

主に2人で行動していた前作と異なり、本作では1人で行動していることが多い
その為、決して多いとは言えないセリフの量の中、ほぼ表情と動きだけで、''ボーン''という役を体現した彼の力量には感服
ただただカッコイイ主人公を作り上げ、''ボーン''の内に秘めた闇という物を見事に体現している
今回のマット・デイモンという俳優のなりきり様を観たら、彼のファンにならずにはいられないだろう

今回から新たに加わった、ジョアン・アレン(Joan Allen)の演技もまた素晴らしい

Joan Allen

やり手の政府高官らしい存在感であり、まさに女帝といった具合か
彼女の存在が主張されている分、''ボーン''を追う側の存在感が増しているように思う

また、今後重要になってくるニッキー役のジュリア・スタイルズ(Julia Styles)も、本作から活躍するようになる

Julia Styles

前作では全くの無表情であったものの、''トレッドストーン''計画の重要人物を表情豊かに演じてくれた

そして、この「ボーン・スプレマシー」という作品で最も評価したいのは、敵の暗殺者を演じた、カール・アーバン(Karl Urban)

Karl Urban

「スター・トレック」のボーンズ役など、最近では愉快な役柄が多い彼だが、全く表情を崩さず、冷血さを見事に表現して魅せた
さらにはほとんどロシア語のセリフも披露し、彼の実力にはただただ驚かせられた
マット・デイモンと相対する存在として、十分すぎる仕事を成している

他にもミシェル・モナハン(Michelle Monaghan)などがチョイ役で出ていたりと、最近の映画でよく見かける顔が観られたのも、数年ぶりに観て儲けものだった

1作目よりも好きだし、「ボーン」という映画を現したような作品
アクション、ドラマ、サスペンスとすべての要素がバランス良く、全く退屈せずに観れることだろう

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