[海外ドラマ批評]人類の監視が始まる。「CHILDHOOD'S END -幼年期の終り-」

Childhood's End

今回は、「CHILDHOOD'S END -幼年期の終り」の批評

イギリスの作家アーサー・C・クラークの不朽の名作を映像化
地球に突如、謎の宇宙船の影が・・・。
その宇宙船が世界各国のあらゆる都市を覆い尽くし、人類は成す術がなかったが、彼らの前に死んだはずの''最も大切な人''が姿を見せ、名をカレルレンと名乗る。
一介の農民であるリッキーの前にもまたカレルレンは現れ、彼を拉致。
その素質を見込まれ代弁者として選ばれたのだ。カレルレンと名乗る謎の生命体によると、世界に戦争も疫病もない世界が広がり、これから人類の黄金期が訪れると言うが、果たして、その代償とは・・・

全米では全3話構成で放送されていたのだが、見やすいように6話構成にして、放送された作品
要するに話の内容としては、全3章で、現在から数十年先までを描いている
この3話で数十年を描き切るというところに若干難があり、ふとした瞬間に何年も先に進んでいることが多く、細部まで深く描き切れてない印象を強く受ける
ただ、カレルレンという謎の生命体が地球にやってきて、彼らの目的を隠したまま、謎を深めていくという点においては非常に長けた作品であった
話を進めていくうちに真の目的が明らかになり、全編通して一種の黙示録のような構成になっており、カレルレンがあのような姿なのも含め、宗教的な意味が強く込められているのかもしれない
それでも少し話が飛躍しすぎているような印象も強く受け、内容的には及第点と言ったところ
本作において、最も注目すべき点なのは、その映像美

CE

宇宙船の造形もさることながら、カレルレンのフォルムや近未来の描写など、ありとあらゆる特殊効果に目を奪われる
TVもここまで進化したのかと思わせるほどにリアリティ且つ圧倒的な映像表現
SFファンにとっては、アーサー・C・クラークの「幼年期の終り」が、ここまでリアルに描ける時代が来たのかと、大いに感動することだろう
全体的には、結構話を理解するのが大変なところがあり、終わってみても『?』な状態で、ただただ驚愕で呆気にとられるラストが待ち受けている

キャストは比較的無名の俳優陣で固めており、説得力のある演技を魅せていた
主にリッキー役のマイク・ヴォーゲル(Mike Vogel)を中心に話が展開される

Mike Vogel

農民でありながら、代弁者として選ばれた人間の感情をこれでもかとばかりに体現しているし、アメリカ人の農民らしい、ちょっと田舎臭いカッコ良さのある俳優
どこかで観たことあると思ったら、「アンダー・ザ・ドーム」のあの方なのね
役柄的には、共通する部分が多かったように感じる

そして、キャストの中で最も異彩を放ち、存在感を発揮したのは、間違いなく、チャールズ・ダンス(Charles Dance)

Charles Dance

謎の生命体カレルレンを演じているのだが、あえてその容姿には触れないでおこう(初めて観た時の衝撃を登場人物たちと一緒に体感してほしい!!)
「ゲーム・オブ・スローンズ」のタイウィン・ラニスター役でおなじみの俳優だが、彼の異質な演技がこのドラマ最大の魅力
信用して良いのか、悪いのか、ハッキリさせない見事な演技で、終始注目せざるを得ない
あの未来を見通すかのような目が、かなり印象的だ
他のキャストも緊迫感漂う、良い演技を魅せてくれていた

率直な感想を言えば、面白いことは面白い
ただ正直、難解な作品であり、原作ファン以外は置いてけぼりなのは否めない

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