[海外ドラマ批評]MR.ROBOT

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今回は、「MR.ROBOT」の批評

サイバーセキュリティ会社''オールセーフ''のエンジニアとして働くエリオット・オルダーソンは、実は、凄腕のハッカー。対人恐怖症であり、頭の中の''誰か''と会話をしたり、''何者か''に尾行されていると思い込むような妄想癖もあり、カウンセリングにも通っているが、他人のSNSアカウントに入り込んだり、ネット上で事件を摘発するなど、そのハッキング技術を世のために役立てようとしていた。ある日、''MR.ROBOT''となのる男が彼に接触してくる・・・

このドラマが目を惹くところは、そのリアリティにあり
現代社会の情勢や情報化社会である今日の世界における、恐怖を痛烈に描いているから
主人公にハッカーを据えることで、私たちが生活しているTwitterやフェイスブックといったSNSが日常化しているこの世界での個人情報というものがあまりにも容易く、侵害されてしまうという現実を目の当たりにさせられる
しかも、実際の映像との見事なコンビネーションで、劇中で繰り広げられるハッキングというものに現実味を持たせているのも秀逸
またそれらだけでなくネット上における対人関係や情報の拡散など、虚構の世界というべきところにまで触手を伸ばしており、現実と虚構が混在する世界観を作り上げている、まさに現代のネット上の世界を具現化したような作品
ストーリー展開自体もインターネットのように入り組んだ構成になっていて、少し目を離すとついて行くのが大変になる
そこは、あまり良い面とは言えないんだけど、コンピューター用語や技術を織り交ぜながら描いている点というのは評価したい
しかし、このドラマで最も重要なのはハッキングやコンピューターといった部分ではなく、エリオットという主人公の人物像
これ以上書くと確実にネタバレになるのでやめておくが、二転三転する終盤の物語には思わず腰が抜けてしまうほどに衝撃を受けること請負
序盤は難しい用語やらハッキリとしない物語の連続で、正直どこが評価される要因なのかわからなかったけど、中盤から終盤にかけての怒涛の展開を観て、納得せざるを得なくなった
視覚的、聴覚的にもどこか機械的な印象を受ける手法が施されており、ありとあらゆる伏線が散りばめられている様は、見事としか言いようがない

主演は、ラミ・マレック(Rami Malek)で、彼の表現力の高さと神秘的な見た目が功を奏している
このデカい目と感情表現の少ない性格というところにロボットのような印象を受け、まさに''MR.ROBOT''というタイトルに相応しい存在といえる
ラミ・マレックのことは、「トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン」でエジプトのヴァンパイアを演じていた頃から知ってたんだけど、その後、大きな映画から小さな映画まで幅広い作品で端役を演じてきた俳優というイメージ
そんな彼の出世作となったのが本作で、ゴールデングローブ賞にノミネートされるほどのハマり役を魅せ、視聴者の脳を良い意味で錯乱させてくれる
謎の男''MR.ROBOT''に扮するのは、名優クリスチャン・スレーター(Christian Slater)
最近では海外ドラマで観ることが多くなったかつての映画俳優だが、さすがは経験豊富な俳優で、圧倒的な存在感且つ独特な演技で、終始怪しさと包容力のある演技を魅せてる
彼の演技というのは終盤になってとてつもなく重要になってくるんだけど、ありとあらゆる面において、彼の演技が無ければここまでの評価を受ける作品には仕上がらなかったと思う
そのぐらいに重要であり、彼を無くしてこの作品は語れない
''Eコープ''の重要人物タイレル・ウェリックを演じるマルティン・ヴァルストロム(Martin Wallstrom)もまた、素晴らしかった
スウェーデン出身の俳優で、透き通るような冷たさが目立つのだが、その神経質さがかなり良い
どこか「アメリカン・サイコ」を彷彿とさせるような存在感で、強烈なキャラクター性を発揮して魅せる。
まさか、ここまでブチ切れた役柄だとは序盤では思わなくて、彼の言動こそがこのドラマ最大の魅力と言えるかもしれない

まさにゴールデングローブに相応しい作品
最初の頃はわかりにくいところが多いけど、挫折せずに最後まで観きってほしい

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